食品ロスの現状
食品ロスとは、食べ残しや直接廃棄、過剰除去、売れ残りなど、本来食べられるのに処分
されてしまう食品のことです。日本では、2016年時点で食品廃棄物等※1が2,759万トン※2、
そのうち643万トンが食品ロスとして廃棄されています。その内訳は、事業系廃棄物由来が
約352万トン、家庭系廃棄物由来が約291万トンとなっています。
食品ロスの約半分は家庭から、廃棄された食品ロスは年間一人当たり約51kg。これは、
毎日お茶碗約1杯分(140g)の食べられるものを捨てている計算になります。
※1飼料等として有価で取引されるものや、脱水等による減量分を含む。
※2平成28年度推計(農林水産省・環境省)
組成分析の結果から推計する搬入量について
令和元年度 可燃ごみ搬入状況 【表-1】
組成 |
乾燥組成 (%) A |
固有水分 (%) B |
湿重量 C=A/((100-B)/100) C |
湿重量 (%) D=C/Cの合計 |
搬入量(推計) (t) |
紙・布類 | 46.39 | 7 | 49.88 | 31 | 15,871.86 |
合成樹脂類 | 31.90 | 1 | 32.22 | 20 | 10,239.91 |
木・竹類 | 4.26 | 35 | 6.55 | 4 | 2,047.98 |
厨芥類※ | 13.69 | 80 | 68.45 | 42 | 21,503.82 |
不燃物類 | 1.58 | 5 | 1.66 | 1 | 512.00 |
その他 | 2.18 | 50 | 4.36 | 2 | 1,02399 |
163.12 | 100 | 51,199.56 |
※リサイクル対象廃プラスチックは合成樹脂類に合算しています。
※厨芥類 : 生ごみ
ささゆりクリーンパークに搬入された可燃ごみは、毎月組成分析を行っています。この分
析では、可燃ごみの乾燥組成%分析を行い、可燃ごみ中の紙・布類、合成樹脂類、木・竹類、
不燃物類、その他、リサイクル対象廃プラスチック、そして厨芥類(生ごみ)に分けられま
す。【表-1】令和元年度に搬入された可燃ごみの乾燥組成%の1年間の平均を、固有水分%
で割り戻した湿重量から、搬入された組成別ごみ量%(湿重量)を推計した結果、厨芥類
(湿重量)の割合は約42%と推計されました。
この結果から、令和元年度にささゆりクリーンパークに搬入された可燃ごみ51,199.56t
のうち、約21,503.82tが生ごみと推計され、このうち約29%(生活系37%、事業系18%)
である6,305.19tが食品ロスと推計されます。
食品ロスについて知ろう
平成30年度の調査の結果、食品ロス問題の認知度は74.5%であり、平成28年度調査から
9.1%上昇しました。また、食品ロスを減らすために自身で行っている取組では、60.7%が
「残さずに食べる」、以下「冷凍保存を活用する」「料理を作りすぎない」「賞味期限を過
ぎてもすぐ捨てるのではなく、自分で食べられるか判断する」と続いています。そして、生
活の中で「もったいない」を意識した場面では、55.7%が「期限切れ等で食べずに捨ててし
まうとき」、以下「レストラン等で他人の食べ残したものを見たとき」「自分又は自分の家
族が食べ残したものを見たとき」と続いています。
まずは、食品ロスについて知ること、そして簡単なことからチャレンジしてみませんか。
※消費者庁「平成30年度消費者の意識に関する調査(食品ロスの認知度と取組状況等に関する調査)」
1.買物編
・事前に冷蔵庫内などをチェック、メモやスマホなどで撮影も有効
・買物は使う分だけ
・手前に陳列されている食品をチョイス
2.保存編
・保存方法に従って適切な場所に保存
・まとめて下処理、冷凍・冷蔵で光熱費も削減
・期限の長い食品を奥に、近い食品を手前に保存
3.調理編
・家に残っている食材から使う
・食べきれる量を作る
・食材を上手に調理エコクッキングにもチャレンジ
(消費者庁 : 今日から実践!食品ロス削減参照)